Why We Fight

大学の映画館で、「Why We Fight」という映画を見てきました。戦争を繰り返してきているアメリカの歴史、イラクでの戦争、アメリカのミリタリーカルチャー、米軍を動かしているシンクタンクや政治家、巨大な軍事産業の実態など、様々なシーンやインタビューを交えながらつづるドキュメンタリー映画で、実際に戦争で犠牲になった市民の姿のショッキングな映像などもありました。日本に落とされた原爆についても少しですが、触れられていました。米軍およびアメリカの軍事産業は、アメリカ経済と雇用の大きな受け皿になっていると前から思っていましたが、映画ではそのカラクリ、アメリカの社会システムがよく描かれていました。ちゃんとした教育や社会サポートが受ける機会がなく、社会で行き場を失った若者が米軍に吸収されていくのは悲しい現実だと思います。好戦的なアメリカを作り出しているのは、歴史的背景もあるでしょうけど、結局、政府上層部の、自らはけっして手を汚さない軍事エリートや政治家たち。そして犠牲になるのは、何の罪もない市民たち、国の大儀を信じこまされて戦場に行く若い兵士たちなのですよね。今、レバノン・イスラエルで起こっている戦争も、イスラエル兵が捕虜にされたことがきっかけで、たったの数週間のうちに本格的な戦争状態になってしまいました。中東の戦争は今までも何度も繰り返されていて、遠いところで起きている別世界の感じが否めませんが、何かのきっかけでこうも簡単に戦争になり、普通の生活が一転して、恐怖・パニック・死と隣り合わせの生活に変わってしまうのは、本当に恐ろしいことだと思います。戦争で一番の犠牲になるのは、何の罪もかかわりもない普通の人たち。戦場にいる武器を持った兵士たちは、その異常な状況の中で、人間をただのモノとしてしか認識できなくなり、人間性を失ってしまうのだけれど、戦争を指揮するエリートたちはそんなことはお構いなしです。彼らは国を盾にして、権力とお金を維持するために、人々の命、生活、環境を破壊することを全く厭いません。メディア操作で、都合の悪い情報は意図的に国民に伝えないようにし、戦争を正当化するのもお手の物。軍事に使われているお金を医療・教育・社会保障に回せばどれだけ多くの人が救われるかなんて、彼らにとっては全く無関係なことなんですよね。国の大儀(自由と民主主義)を掲げて、多くの市民や兵士を犠牲にして、一部エリートが権力と富を維持しようとするのが戦争の現実。映画は、そのことをしっかり思い起こさせてくれました。
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by miffyinvic | 2006-08-09 16:50 | ひとこと | Comments(0)

カナダ西海岸で5歳児と二人暮らし。


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