カテゴリ:カルチャー( 25 )

新渡戸稲造について学んだこと

今日のJapanClubのレクチャーで学んだことをUpdateします。

新渡戸稲造が生まれ育った時代は、ちょうど映画「ラストサムライ」の舞台になった頃。映画の主役を演じたトム・クルーズは役作りのために新渡戸稲造の本「BUSHIDO」を読み、この時代の日本文化について勉強したという。面白いことに、新渡戸の書いた「武士道」は、もともと彼が英語で書いた「BUSHIDO」が最初にあり、後から日本語訳が出版されたそうだ。

これには、新渡戸の育った環境が大いに関連している。彼が盛岡県に生まれたのは1862年。江戸時代まで続いた武士中心の文化から、日本が西洋文明に開花するこの頃、武士・貴族(エリートクラス)の子供たちの中には、日本で初めて設立された外国語学校(アメリカやヨーロッパから雇われた外国人の先生が英語だけでなく全ての授業を行う学校)で勉強する者もいた。新渡戸はその中の一人だった。彼は英語教育を受け続けるため、札幌農学校(北海道大学の前身)の「Be Ambitious!」の言葉で有名なクラーク博士の元で学び、博士のキリスト教思想から大きな影響を受けた。

農学校を卒業後は、アメリカのJohns Hopkins Universityで学ぶが、当然のように差別を受けた新渡戸は、彼を温かく受け入れてくれたクエーカー教に深くかかわるようになる。平和第一主義で、人間は皆、無限の可能性を持って生まれてきたという教えは、彼のその後の人生に大きな影響を与える。彼はアメリカの大学を終えた後は、ドイツにも留学している。その後、クエーカー教徒のアメリカ人女性と結婚。

日本に帰国後は、札幌農学校、東京大学、京都大学等の教壇に立ち、日本の将来を担うエリートクラスの若者たちを教えた。また、東京女子大、女子経済専門学校などの設立にもかかわり、明治以降の女性教育にも大いに貢献した。

新渡戸の言葉「われ、太平洋のかけ橋とならん」は有名であるが、彼は生涯を通じてこの志を貫いた。1900年、彼が38歳の時に「BUSHIDO: Soul of Japan」を発表する。この本は、外国人が当時謎に満ちた日本を知るのに、大いに役に活用された。また、1920年に国連事務局次長に就任してからは、フィンランド近くのオーランド島領土紛争の平和的解決に寄与し、今のユネスコにあたる機関の代表も勤めた。

1933年、彼が71歳の時、「太平洋会議」に出席するためカナダのバンフを訪れていたが、体調不良のためビクトリア市内のオークベイホテルに滞在し、病状が悪化してJubilee Hospitalに運ばれ、そのまま病室で亡くなったそうだ。今でもその病室の外壁には新渡戸の滞在を記した表札があると聞いた。

なお、バンクーバー、ビクトリアは当時アメリカに行く日本人の経由地になっており、新渡戸は何度もバンクーバーに来たことがあったそうだ。UBCの教授たちとも交流があり、ゲストスピーカーとしてUBCで講演をしたこともあったという。そんないきさつで、新渡戸が亡くなったすぐ後、親しかった教授によってUBC内に記念碑が建てられた。戦時中は記念碑はどこかに葬り去られていたようだが、戦後、記念碑が修復されたのと同時に、Nitobe庭園が造られたそうだ。

参考までに、ペリーが浦賀に来航したのが1853年、アメリカ初代総領事ハリスが来日したのが1857年で、日本国内では1860年に桜田門外の変が起こり、これを機に江戸幕府が衰退していく。新撰組が誕生するのは新渡戸が生まれた翌年1863年、そして江戸幕府が倒れ、明治元年となるのが1868年である。(参考:幕末年表

5000円札の顔になっていた新渡戸稲造は、侍文化から西洋文化に日本が転換する頃に、留学し、国際結婚し、海外に日本を紹介する本を英語で書き、国連事務次長を務めて、彼自身が太平洋のかけ橋となった、偉大な人だったんですね。今日のレクチャーは、とても勉強になりました!Sさん、どうもありがとうございました!!

新渡戸稲造の全体像を掴むには、こちらもご参考に
[PR]
by miffyinvic | 2005-03-12 17:46 | カルチャー | Comments(6)

新渡戸稲造

意外と知られていないが、5000円紙幣の顔だった新渡戸稲造はビクトリアにゆかりのある人物である。私は勉強不足で詳しいことは知らないのだが、1911年に第一回日米交換教授としてアメリカへ渡り、1926年に国連事務次長に就任して、自らが「太平洋の橋」となる。1933年にカナダ・ビクトリアの病院(Jubilee Hospital)で亡くなったそうだ。日本の代表的教育者およびキリスト者の1人。有名は著書は「武士道」。

ビクトリアにいる日本人として、新渡戸稲造について何も知らないのはちょっと恥ずかしいので、UVicのJapanClubの特別企画として、学内で新渡戸稲造を研究されているS氏にレクチャーをお願いすることにした。学会などで新渡戸稲造をテーマに発表されている方から、直接話を聞ける機会ができて、今からとても楽しみである。もしビクトリアにお住まいで興味のある方は、今週金曜日開催のミニレクチャーにお気軽にご参加ください。

ミニレクチャー「新渡戸稲造」は、今週金曜日、3月11日、3時半~。
場所はUVic Cornett Building (COR) A 121。
[PR]
by miffyinvic | 2005-03-09 18:12 | カルチャー | Comments(4)

どんよりした雨交じりの曇り空が続く。3日間くらい太陽を見ていないような気がする。ビクトリアの冬は雨が多くて有名だが、カナダ人の雨に対する態度は日本人とはずいぶん違う。

まず、多くの大学生(特に男の子)は傘を差すのをかっこ悪いと思っている。そのせいか、少々の雨では傘を差さない。雨の日のキャンパスでは、レインジャケット(アウトドア用のジャケット)のフードをかぶり、バックパックを背負って歩く学生を多く見かけるが、その格好は日本人から見るとまるで雨の中ハイキングに行くような服装。でも、こちらでは日常的な風景である。

時には雨の中、平然と外で立ち話を続けている人たちもいる。雨宿りできる場所もあるのに、そんなことはお構いなしで話し続ける。どうも、彼らは雨で濡れることに抵抗がないらしい。ビクトリアに住んで2年目になる私も、だんだん傘を差さずにフードや帽子で雨をしのぐことが多くなった。とにかく頭と顔さえ濡れなければ、雨の中歩いても意外と平気なものである。

でも、雨続きの天気だと、なんとなく気分もどんよりしてしまうのは変わらない。体がだるかったり、疲れやすくなったりしがちなのは、低気圧の影響?晴れの日が待ち遠しい。
[PR]
by miffyinvic | 2004-11-24 12:20 | カルチャー | Comments(2)

ブッシュ再選で

失望しているアメリカ人も多いことだろう。今日のMSNニュースで、25歳の男性がNYテロの跡地で拳銃自殺した記事が出ていた。婚約者もいたのにあまりにも悲しい抗議の仕方である。

米国人男性自殺:グラウンド・ゼロで ブッシュ再選抗議か (毎日新聞 - 11月8日)

このニュースの中で、ブッシュ再選決定の翌日にカナダ移民局の「移住の手引き」へのWebアクセスが通常の6倍の11万件を超えたことが書かれている。選挙結果を見て自国に失望したアメリカ人がカナダへの移住を考えるのも自然なことかもしれない。ブッシュはキリスト教系の保守派の(同性愛結婚反対派、人工中絶反対派などを含む)人々の支持が厚く、選挙結果に失望したリベラル派の人々が、よりリベラル色の強いカナダに惹かれるのも不思議ではない。カナダはアメリカよりリベラルなだけでなく、より安全で、より物価の安い国。税金もより高いと思うが、知識派・リベラル派のアメリカ人がカナダに流れてくる可能性は大いに考えられる。

この先、アメリカがどこへ行くのかわからないが、世界はますます混沌としそうである。ブッシュ再選は世界に暗い影を落としているような気がしてならない。
[PR]
by miffyinvic | 2004-11-08 15:56 | カルチャー | Comments(0)

SUPER SIZE ME!

b0000372_14485779.jpg昨日ドキュメンタリー映画「Super Size Me」を観た。1ヶ月間マクドナルド(だけ)を食べ続けると、人ってこんなに変わるんだと驚かされる。それにしても、アメリカのスーパーサイズはほんとにデカイ。(スーパーサイズとは、Lサイズ、LLサイズよりもさらに大きいサイズのことである。)コーラなんてバケツのような大きさだし、フライドポテトも私が食べる1か月分より多い量が一度に出てくる。毎日2~3Lのコーラを飲んでフライドポテトを主食にしてれば、そりゃあ人間だってスーパーサイズになるだろう。ちょっとやりすぎというか、演出しすぎの部分もあるかもしれないが、世界一デブの国になってしまったアメリカの現状を痛烈に批判していて面白かった。幸いにもカナダのマクドナルドではスーパーサイズは置いていないようで、コーラ等の炭酸飲料水を1日に何リットルも飲む人もあまり見かけない。カナダ人はそれより水を好んで飲んでいる。太目の人は日本よりも多いが、カナダ人のスーパーサイズ率はアメリカよりはずっと低いと思われる。
[PR]
by miffyinvic | 2004-11-02 14:46 | カルチャー | Comments(6)

ハロウィーンのかぼちゃ

今日はハロウィーンの日だった。本当ならかぼちゃは少なくともこの日の2~3日前に外に飾るのが習慣であるが、うちではみんなでかぼちゃの飾りを作る(Pumpkin Curvingの)予定がなかなか合わず、今日の夕方になってようやく作業に取り掛かった。暗くなる前に仕上げて外に飾らなければとあくせくナイフを片手にかぼちゃと格闘。できあがった私たちのかぼちゃはなかなか綺麗で、みんな満足だった。
b0000372_1894319.jpg
近所にはあまり子供がいないのだが、かぼちゃを飾った甲斐があって、赤ちゃんを含めて5~6組のコスチュームを着た子供たちがお菓子をもらいに我が家にもやってきた。
b0000372_18311494.jpg
写真は今日最初のお客さま。ワンちゃんの着ぐるみをきた赤ちゃんが犬小屋に見立てた乳母車に乗ってやって来た。子供たちのコスチューム姿はとても可愛いかった。
[PR]
by miffyinvic | 2004-11-01 18:17 | カルチャー | Comments(2)

カナダと日本:75周年

今年は日本とカナダの外交75周年記念でいろいろなイベントが企画されているようだ。
10月末~11月にかけてのイベントをピックアップしてみると、

カナダ・アニメーション・フェスティバル2004秋
期間:2004年10月30日(土)~ 11月26日(金)
場所:短編映画館トリウッド、下北沢・東京
詳細:http://www.canadanet.or.jp/annv/pa_caf.shtml
上記にて10月25日応募締切りの招待券プレゼントあり。

ドキュメンタリー映画「アークティック・ミッション:白熊は見ていた」公開
期間:2004年11月(予定)
場所:ポレポレ東中野、東京
詳細:http://www.canadanet.or.jp/annv/pa_arctic.shtml

大使館主催 大学留学フェア(カナダ、アイルランド)
期間:2004年11月3日(祭)、10:00~17:00
場所:カナダ大使館4階、および地下2階シアター
詳細:http://www.canadanet.or.jp/study/univfair.shtml

バンフ・マウンテン・フィルム・フェスティバル・ワールドツアー日本
期間:2004年11月17日~19日
場所:カナダ大使館シアター
詳細:http://www.canadanet.or.jp/annv/pa_banff.shtml

などがある。他のイベント(特に関東以外の地域)はイベントカレンダーで確認を。

English / French
[PR]
by miffyinvic | 2004-10-24 17:33 | カルチャー | Comments(2)

ちょっと早めのThanksgiving Dinner

b0000372_1525724.jpgカナダのThanksgiving Day(収穫祭の日)はアメリカと違い10月である。今年の祝日は11日(月曜)なので、多くの人が3連休を楽しんでいる。今日は大家さんから、ちょっと早めのThanksgiving Dinnerに招待されて一緒に食事をいただいた。お料理は、ターキーの丸焼きに、スタッフィングと呼ばれるパンと野菜で作った付合せ、マッシュポテト、ヤム、インゲン豆、ニンジン、芽キャベツの盛り合わせ。ターキーはオーブンで時間をかけて焼いて、そのあと大きなターキーを切り分けるのは伝統的にお父さん(あるいは男性)の仕事だそうだ。うちの大家さんはとてもテーブルデコレーションが上手で、今日も秋らしいフラワーアレンジメントとミニカボチャの飾りがThanksgivingの雰囲気を盛り立ててくれた。とりあえず今日のテーブルの写真をアップ。

こちらの人々はThanksgivingが終わると、ハロウィーンパーティーの計画をして、それが終わると次は、クリスマスショッピングの計画をし始める。秋から冬にかけてはイベントが多く忙しい。
[PR]
by miffyinvic | 2004-10-10 15:16 | カルチャー | Comments(4)

カナダにあったらいいなと思うもの

しばらくカナダに住んでみて、こちらにもあればいいのにと思う日本の製品・サービスをいくつか挙げてみたい。
  1. 良質の文房具:日本のゼブラ、ぺんてる、サクラ、三菱鉛筆等の文房具は本当に性能がいいと思う。日本にいるときは、その使いやすさも当たり前で気がつかなかったが、シャープペンシル、シャーペンの芯、蛍光ペン、消しゴム等を比べると、カナダで売っているものより日本の物のほうが質がよくて使いやすい。おまけに値段も安い。実際、トロントの画材店にはサクラやぺんてるの製品がたくさん置いてあったので、一般の文房具もモノにこだわる人には気に入られると思う。ついでに言えば大学ノートの紙も日本の紙のほうが滑らかで書きやすい。
  2. ママチャリ:こちらの自転車はマウンテンバイクやスポーツタイプが主流で、しかも値段が高い。新品を購入するときは自転車本体の他にライト、フェンダー、鍵、荷台などを自分で付属品として買わなくてはならないので、合計で2~3万円は当たり前にかかってしまう。しかもチェーンの部分にカバーがないので、長ズボンの裾がチェーンに絡まってしまう危険がある。その点、日本のママチャリはそういった全部の付属品にカゴまで付いてきて、なおかつチェーンの部分は安全カバーが取り付けられ、オールインワンで1万円以下で買える。中には、自転車1台が7000円以下で買える場合もあるそうだ。ビクトリアは四季を通して自転車に乗れるので、安いママチャリがこちらでも売っていれば、けっこう購入希望者がいると思う。
  3. ウォーム便座:これって日本に住む外国人にもかなり好評だと思う。TOTOとか、もっと輸出を推進すればいいのにって勝手に思ってしまう。カナダの冬は寒い。あったかい便座は宣伝しだいで結構売れるのでは?(トロントやバンクーバーには取り扱ってる業者もあるようですが、カナダでの普及率はめちゃ低い。今までお目にかかったことはないです)
  4. 温泉施設:本当の温泉でなくても、水着で入れるスーパー銭湯みたいなのがあったら、すごく行きたい。ウィスラーだったかバンフまで行けば水着で入れる温泉があるようだが、とてもじゃないけど遠くて行けない。そんなわけで普段は近所の市営のレクリエーションセンターに行き、プールに併設されているサウナ&塩素のきついジャグジーで気分だけ味わう。このサウナ&ジャグジーは地元の老若男女にも人気だ。でも、ここはシャワー室に仕切りもカーテンもないので、シャワーはざっと流すだけしかできないのが不満。
さて、この中で実際にビジネスになりそうなものはあるだろうか??
[PR]
by miffyinvic | 2004-09-28 11:57 | カルチャー | Comments(3)

何年ぶりかの原宿

これから中国に1年間留学する友達がカナダから日本にやってきた。そこで、東京のみどころ、「原宿竹下通り」を日本人1人とカナディアン3人連れて散歩してきた。

竹下通りは、入り口すぐ横にはタレントのブロマイドやパロディTシャツのお店があり、そのすぐ横にはロッテリアとマクドナルドが。相変わらず人気のクレープ屋さんは行列ができてて、パンクやロリータ系ファッションの店がたくさん並び、安い雑貨や洋服のお店が軒を連ねているし、東京人でもひさびさに行くと見て十分楽しめる場所だった。しかし、友達はみんな千葉から都内に遊びに来ており、今日の電車賃だけで往復2000円以上もかかったと涙していた。彼らも貧乏学生なので、1つ400円以上もするクレープは眺めるだけで我慢していたのが、ちょっと可哀相だった。でも、原宿はいろんなものがあってかなり楽しんでくれたようなので良かった。

ところで、はじめて日本に来たカナディアンの学生たちは、日本に来て、Tシャツなどに書いてある英語がすごくおかしいと言う。「意味がさっぱり通じない文章だし、スペルも間違いだらけだよー、ある意味おもしろいね!」と言っていた。もちろん、海外で日本語がプリントされているTシャツだって、もしかしたらわけの分からないことが書いてあるのかもしれないが、日本のTシャツや雑貨にプリントされている英語は不思議なのが多いのは確か。これも日本カルチャーのひとつかなぁ。

せっかくなので、今日の原宿の様子をご紹介。
b0000372_23522132.jpg
原宿駅竹下口から見た風景。
b0000372_23524461.jpg
お店の名前「CANNIBALS」にカナディアンは衝撃を受けていました。だって、意味が「人食い部族」なんだもん。まさかCARNIVALSのスペル間違いではないよね?
b0000372_2353356.jpg
原宿駅表参道口です。原宿には2つ出口があり、表参道口のほうが大きい。
[PR]
by miffyinvic | 2004-08-26 00:05 | カルチャー | Comments(0)

カナダ西海岸で5歳児と二人暮らし。補助輪なしで自転車に乗れるようになったよ!


by miffyinvic
プロフィールを見る